ヒゲが生えてくる要因、濃くなる原因としては、先天性(遺伝)や男性ホルモン・生活習慣などが挙げられますが、実は周囲の環境によっても少しばかり影響されることがあります。
特に、季節性によるものと、気温によるヒゲの伸び方の変化は、既に研究によって明らかにされています。
ただし、明らかにされているといっても、ただ単に「観測された」というレベルのものであって、なぜ季節や気温で伸び方が変動するのか、という点についてはまだわかっていません。
この記事では、ヒゲと季節、そして気温との関係性について、私が文献などで調べ上げた内容を簡潔にまとめていこうと思います。
ヒゲと季節の関係性

ヒゲに関する科学的な記述がある文献は、実は多くありません。
というか私が知っている限り全然無いのですが、唯一見つけることが出来たのが小野三嗣氏の『ひげの科学』という本です。
それによると、
ヒゲの密度が大きくなる(=濃くなる)季節は夏
そして、
最も密度が小さくなる(=薄くなる)季節は冬
という観測結果が出たようです。
幾人もの調査をしたわけでなく、著者自身の記録なので、これがそのまま万人に当てはまるかというと、必ずしもそうとは言えないのですが、一つの研究結果としては充分に価値のある記録だと思います。
ですが、この結果はどちらかというと季節云々の問題ではなく、気温や湿度が影響しているようにも感じられました。
というのも、最低気温・最高気温のグラフと1日のひげ量のグラフが、完全一致とまではいかないものの、ある程度比例しているように見えるからです。
6月~7月度のヒゲの量が最も増えているのは、ひょっとしたら気温だけでなく、梅雨時期による湿度の影響も少なからずあるのかもしれません。(根拠が乏しいので、あくまでも推測ですが)
そこで、次の項ではヒゲと気温の関係についても少しだけ考察してみようと思います。
ヒゲと気温(温度)の関係性
さきほどのグラフ、そして季節との関係性からもわかるように、
気温が高ければ高いほどヒゲはよく伸びる(ヒゲが濃くなる)
ということが言えるでしょう。
確認のため、もう一度グラフを載せますが

最も少ない時期で1日のひげ量が約40mg、そして最も多い時期で約70mgということを考慮に入れると、2倍とまではいきませんが、気温差によって約1.8倍の違いがあるということになりますね。
この理由は明らかにはなっていませんが、株式会社コーセーと株式会社SOUKENの調査結果によると、人間は気温が高ければ高いほど毛穴が一定の大きさ以上に開くということがわかっています。
たとえば気温が8℃の時と35℃のときでは、一定の大きさ以上に開いた毛穴の数が、約1.5倍にまで増えるそうです。
毛穴の数ではなく、皮脂の量も2倍以上になるのだとか。
毛穴が拡がれば毛の伸びる、なんて科学的根拠の無い結論を持ち出すつもりはありませんが、少なからず気温の変化がヒゲの総量・毛穴の開き・皮脂量、そして肌の状態に影響を及ぼすことは間違い無いので、もしかしたら何かしらの因果関係があるかもしれません。
これに関しては素人では解明のしようがありませんので、ぜひ有識者の意見をお聞きしたいですね。
おわりに
今回は、ヒゲと季節・気候の関係性について、現時点で明らかになっているポイントをまとめ、自分なりのその理由を考察してみました。
本文中にも書きましたが、ヒゲと気温の関係について、何か科学的根拠を知っている方、もしくは研究をしている方がいらっしゃれば、コメントをいただけるとすごく嬉しいです。
最後に、濃いヒゲや青髭に悩んでいる人は、当サイトで色々な視点で解決策を模索していますので、ぜひ他の記事も参考にしてみてくださいね。


